消防設備士になろうかと思っていますが、どんな仕事なのですか?
こんな悩みにお答えします。
消防設備士は、建物に消火設備を設置し、維持管理する仕事です。
しかし、必ずしも誰にでも向いているわけではありません。消防設備士には、やめた方がよいという理由が存在します。
この記事では、消防設備士に向かない人や、やめた方がよいと考えられる理由について詳しく解説します。
今回は、消防設備士やめとけの理由7選をお送りします。
消防設備士が食いっぱぐれない理由は、別の記事に書きました。
消防設備士が食いっぱぐれしにくい理由3選の記事も合わせてご覧下さい。記事の中では、消防設備士に向いている人についても解説しています。
消防設備士業界は良い面もあるのですが、今回は「消防設備士やめとけ」という部分だけにフォーカスした記事をお送りします。
消防設備士やめとけの理由7選
消防設備士やめとけの理由7選をお送りします。
消防設備士の業務内容については、上記の動画が分かりやすいです。
記事の最後では、無料で活用できるオススメの転職エージェントもご紹介致します。
消防点検の金額は、横ばいか下がっている傾向にある
消防設備士やめとけの理由1つ目は、消防点検の金額は、横ばいか下がっている傾向にあることです。
これは、前勤めていた会社の上司から聞いた話ですが、消防点検の価格は昔に比べて下がっているそうです。
それはなぜかと言いますと、消防点検は各社似たようなサービスになりがちのため、差別化がしにくい部分が理由の一つとして挙げられます。
そのため、他社に競争するには価格を下げることをやりがちのようです。
そのため、業者同士での価格競争になってしまい、結果的に業界全体が低賃金になりがちな傾向があります。
低賃金になるとどうなるかと言うと、結局消防点検が雑になってしまい、最悪の場合、点検していないのに、点検したことにするという問題も発生しがちです。もちろんこれは極端な例ですが。
消防設備士は業務独占資格なのですが、消防点検の価格は下がっている傾向にあり、決して順風な業界とは言えないのが現実です。
自動車整備士の業界も大変だという記事をニュースの記事で見たことがありますが、消防設備士の業界にも同じことが言えるのではないかと思います。
消防点検は、儲けに上限がある側面もある
消防点検は、点検者が居ないと成り立たない仕事です。
そのため、1日8時間勤務だとすると、1日で数現場(2~3現場が多い)行くことになりますが、逆を言うと、1日で数現場しか行けないことになります。
IT業界の商材のように、無人販売が可能で、かつ稼ぎに上限の無い商売ではありません。
そのため、儲けに上限がある側面がネックになることがあります。
年間休日は多くない傾向あり
消防設備士やめとけの理由3つ目は、年間休日は多くない傾向がある点です。
休みが多いとは言えない、むしろ少ない点です。
というのも、消防点検や工事は、点検対象の施設が営業していない時間帯に点検や工事をすることもあります。
お客さんが少ない時間帯に点検や工事をすることもあります。
そのため、オフィスの点検の場合、営業していない土曜日に消防点検をしたりということが、わりとあります。
そのため、それもあってか、消防設備士の業界は週6日勤務の会社が割と多いです。
業界によっては週休3日導入を検討しているニュースが飛び交っている昨今ですが、消防設備士の場合、週6日勤務が普通だったりします。
年間休日=120日以上の防災屋(消防設備士)の会社は、それほど無いという噂もあります。
僕は毎週のように週6勤務でした(祝日は休みでした)。
つまり、月4回+祝日という働きかたなので、祝日が1回も無い場合で考えると、4×12か月=48日/年となり、あとはこれに祝日と長期休暇を足した日数が実際の年間休日数となります。
とても120日はありません。
求人票に、週休2日と書いてあったとしても、それは求人票に書いてあるだけであり、実際は土曜日も業務であることが多いです。
週休二日制と完全週休二日制の違いに注意しましょう。
もちろんこれは、会社によって異なるので、しっかりと入社前に確認しておくことをオススメします。
また、消防点検業務ではなく、施工管理の仕事を消防設備士としてすることになった場合、こちらも週6勤務確定という場合もあるので、休みがしっかりほしいという場合は、消防設備士の仕事を選ぶべきかどうか要検討です。
わりと汚い場所があるので、潔癖症な人は要注意
消防設備士やめとけない理由3つ目は、わりと汚い場所があるということです。
消防設備士の点検の仕事は、清掃業務も兼ねている部分があります。建物のバックヤードにもガンガン入っていきます。
清掃業務も兼ねているというのは、例えば、砂埃がついた消火器を拭いたりすることがあります。
また、アパートの消防点検の場合は、入居者様のお部屋にお邪魔して火災報知器を点検したりします。そのため、部屋の綺麗度は、住んでいる住人の方に委ねられているわけです。
なので、潔癖症な人が向いてるとは言いづらい部分があります。
動物アレルギーがある人
消防設備士で猫などの動物アレルギーを持ってる人は、要注意です。
なぜかと言うと、例えばマンションに行く際、住人の人が猫を飼っていたら、その猫の飼ってる家に上がって点検をしなければなりません。
そういう時に、体が痒くなったりっていうことがあるかもしれないわけです。
僕の働いてた会社にも、猫アレルギーの人が確かいました。その人は我慢しながらやってと本人から直接聞きました。
人の限度にもよるでしょうから、一概に完全に向いていないとかそういうことは言えません。
また、スリッパを履くとか、工夫をすればしのげるかもしれません。
また、猫を飼っている家は10件中1件あるかないかレベルなので、そこまで神経質になる必要はないとも言えそうです(10件中1件あるかないかレベルというのも、僕の根拠のない感覚であって、物件にもよります)。
とは言え、こんなこともあるんだなと、消防設備士に転職する前に、自分の適性を見極めておくのは損はないと思います。
車の運転が苦手は向いていないかも
消防設備士やめとけの理由4つ目は、車の運転が苦手という人は、消防設備士の仕事は向いていない可能性があります。
というのも、消防点検をする場合、点検対象施設に、車で向かうので、毎日のように車を運転します。なので、車の運転が苦手という人は、結構苦労すると思います。
もちろん、慣れでなんとかなっていく場合もあります。また、最近ではGoogleマップが充実してきているので、マップを頼りに車を運転することができます。
ただし、脱線話をしますと、Googleマップよりも消防設備士の長年勤めている上司の方が道に詳しく正しいこともたまにあったりしますので、マップが完全に優れているとも言いづらいのが事実です。
とにかく、車の運転は絶対と言っていいほど発生するので、入社前に自分の適正を確認しておくと良いと思います。
それと、会社によっては、先輩は運転しなくて良く、運転するのは若手だけというルールがあったりするので、長く勤めていけば、運転する機会は減るかもしれません。
あとは、自動運転の時代に完全になってしまえば、運転が苦手な人でも問題なくなりそうです。
方向音痴の人は要注意
この話は確信が持てないところがあるので、深刻な話として捉えないようお願い致します。というのも、今のところ、データが僕しかないためです。
僕は車の運転が苦手で、さらに方向音痴なところがあり、最悪でした。
車の運転にも関連することですが、方向音痴の人は、消防設備士にやや向いていない気がしています。しかし、カーナビが普及した現代においては、方向音痴をカバーしてくれるので、絶対に向いていないとは言い切れません。
車の運転以外で言うと、広い建物を消防点検する際は、今自分がどこに居るのかを把握しながらの作業になると思います。
特に学校関連は広い学校もあったりするので、どこに居るのかが分かりづらい時があります。
時間がない点検時だと、タイムロスにならないようにしなければならず、どんどん作業を進めていく必要がありますが、迷ってしまうとタイムロスになってしまいます。
ただ、方向音痴の人が絶対に消防設備士に向いていないのかというとそれは分かりません。
あと、経験で乗り切れることもあると思うので、この話は深刻な話ではないかもと思っています。
家族経営(≒同族企業)の会社もわりと多い業界である
消防設備士の業界は、家族経営(≒同族企業)の会社もわりと多い業界です。
地域に密着して古くからやっているという会社が多いからかもしれません。つまり、地場の業者が強いということでもあります。
家族経営の会社には選ぶ上でメリット、デメリットの両方がありますので、ここでは割愛しますが、消防設備士の業界は、家族経営の会社が多いということは知っておいて損はありません。
職人気質の人とも絡むことがある
これは直接消防設備士やめとけの理由にはなりませんが、消防設備士は職人気質の人とも絡むことがあります。
具体的に言うと、消火配管が破れたり、新築物件の工事をする場合、配管業者に依頼をすることになります。
職人気質の人が多い配管業者の場合は、キツく言われて辛い、と思う人もいるようです。
実は僕も新築工事をしていた時に、配管業者のかたからボロクソに言われたことがあります(僕にも問題がありました)。
施工管理の業務を行うとなると、完全に建設業の域に入ります。
建設業就業者数(令和3年平均)は、厚生労働省の発表では485万人となっています。
建設業就業者数(令和3年平均)は485万人で、ピーク時(平成9年平均)から約29%減。
https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000992615.pdf
記憶力がわりと必要
消防設備士は記憶力が必要ないのではないかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、消防設備士は割と記憶力が必要な仕事だったりします。
というのも、消防点検を行う前日に、明日の人員の配置を決めたり、どんなルートで点検をしていくかを決めたりします。
その際、前回の点検時どんな施設だったか、そしてどんな人員配置で点検を行ったかを思い出す必要があります。
そのため記憶力が良く、受信機はどの位置にあったなとか、どんな人員構成で点検を行ったかを思い出しやすい人の方が、消防設備士に向いている傾向があると思います。
市の条例の違いなんかもあったりします。国家資格とは言えど、市の条例の違いが厄介です。
特に新築工事の場合は、条例の違いをミスってしまうと大きな問題になる可能性もあるので要注意です。
着工前に、しっかり確認しながら設計を進めるのが良いです。
逆に記憶力があまり良くない人は厳しい面もあります。
リーダークラスの人になると瞬時に思い出したりするので、僕はそういったリーダークラスの人は凄いなと思っていました。
記憶力の対策としては、グーグルマップを見ることで前回の記憶を思い出したり、また点検マニュアルに間取りを記載しておいたり、注意点を記載しておくといった対策は可能だと思います。
消防設備士に向いていない場合は、転職エージェントに相談するのもアリ
消防設備士に向いていないと思って、悩んだり、転職を考えたくなった場合は、転職エージェントに相談するのもアリです。
エージェントサービスを利用することで、自分一人で悩まずに、転職を支援してもらうことができます。数ある転職エージェントの中でも、転職なら、無料で活用できる「DODA」がオススメです。
「転職ならDODA」という、キャッチコピーのCMを聞いたことがあるかたも多いのではないでしょうか?
「DODA」はCMもおこなっているので、「あっ、知ってる!」というかたも多いのではないでしょうか。「エンジニアの転職エージェントおすすめ3選」の記事の中で解説しています。
消防設備士やめとけの理由7選|まとめ
消防設備士は、建物の消防設備を設置し、保守点検をする仕事ですが、必ずしも誰にでも向いているわけではありません。
この記事では、消防設備士に向かない人や、やめた方がよいと考えられる理由について解説しました。
向いていない場合、職務上の危険やストレスによって身体的・精神的な負担が大きくなる可能性があります。
また、消防設備士は、夜間や休日に出動することが多いため、家庭との両立が難しい場合があるというデメリットもあります。しかし、やりがいや社会貢献度は高い仕事でもあります。消防設備士に向かない人は、他の仕事や業界を探すことも選択肢の一つです。
今回は、消防設備士やめとけの理由7選をお伝えしました。消防設備士には良い面もあるので、この記事だけで判断するのは要注意です。他の記事も是非ご覧下さい。